2016年、世界を驚かせたイギリスのEU脱退声明。
(引用元:http://thestudentlawyer.com/2016/12/28/brexit-a-guide-2016/)
離脱派・52%、反対派48%の僅差で決まったこともあり、腑に落ちていない人も多いことでしょう。
もう一度国民投票を行うという案も出ていますが、それはまずない、と私はふんでいます。
ちなみに、英語ではこのEU離脱問題のことを、Brexit( Britain + Exit)と呼ぶ人が多いです。
私たち日本人が、懸念しなくてはいけない点は、経済面以外にもあります。
それは、移民対策の強化によるビザへの影響です。日本は、旅行ビザなしに色々な国にいける、とても信頼性の高い国ではありますが、これからイギリスに留学に行く予定のある方・行きたいなと思っている方・イギリスに転職希望の方は、ビザの申請をする際は十分に注意する必要があると思います。
そもそもイギリスビザは何種類かのカテゴリーに分かれています。
正規留学や交換留学に行く方は、Tier 4 (学生ビザ)を申請し、就職される方はTier 2 (就労ビザ)に申請する必要があります。
Tier 2に申請するためには、就職先がRestricted certificate of sponsorship(RCoS)という、外国人雇用をするための権利のようなものを取得しなければいけません。
しかし、イギリス政府が付与するその権利の発行数には毎月制限があり、必ず条件を満たしていればもらえる、というものではないのです。
この人数制限も、2016年の国民投票後かなり規制され、人数が大幅に削減されています。
つまり、たとえイギリスの企業から内定をもらっていても必ずしもビザをもらえる訳ではないということです。
しかし、同時にイギリスは、NHS(国民健康サービス)において深刻な人材不足に直面しており、移民に頼らざるおえない状況にあります。
現状を踏まえて、政府は7月からNHSに就職する移民をRCoS から控除する意向を見せました。
7月以前のRCoSの申請者の40%はNHS関連の内定者だったこともあり、彼らが控除されることは、つまり他の業界の申請者にとっても吉報なのです。
(引用元:http://www.globalmobilityreview.com/category/united-kingdom)
2019年春に向けて、イギリスと欧州連合の間で話し合いが進んでいますが、”Soft Brexit”と謳われているように、以前の強硬姿勢から一変、イギリス側がEUに歩み寄るような展開が広がっています。
つまり、2016年からの移民政策が緩和する可能性があり、EUとイギリス間での交渉によっては今のビザ事情が良い方向に向かっていくこともあり得ると思います。
以上、イギリスのビザ事情に現状についてざっくばらんに書いてみました。これからの政府間での動きがカギになることは間違いなさそうですね。
See you soon!!
アイキャッチ画像引用元:http://www.christiantruthcenter.com/brexit-and-bible-prophecy/